Tuesday, January 16, 2007

憲法を考える⑦

第3章 国民の権利及び義務
第25条 『①すべて国民は、健康(けんこう)※1で文化的(ぶんかてき)※2な最低限度(さいていげんど)※3の生活(せいかつ)※4を営(いとな)む権利(けんり)※6を有(ゆう)※7する。
②国は、すべての生活部面(せいかつぶめん)※8について、社会福祉(しゃかいふくし)※9、社会保障(しゃかいほしょう)※10及(およ)び※11公衆衛生(こうしゅうえいせい)※12の向上(こうじょう)※13及び増進(ぞうしん)※14に努(つと)め※15なければならない。』
第26条 『①すべて国民は、法律(ほうりつ)※16の定(さだ)める※17ところにより、その能力(のうりょく)※18に応(おう)じ※19て、ひとしく教育(きょういく)※20を受ける権利を有する。
②すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護(ほご)※21する子女(しじょ)※22に普通教育(ふつうきょういく)※23を受けさせる義務(ぎむ)※24を負(お)ふ※25。義務教育(ぎむきょういく)※26は、これを無償(むしょう)※27とする。』
第27条 『①すべて国民は、勤労(きんろう)※28の権利を有し、義務を負ふ。
②賃金(ちんぎん)※29、就業時間(しゅうぎょうじかん)※30、休息(きゅうそく)※31、その他の勤労条件(きんろうじょうけん)※32に関(かん)する※33基準(きじゅん)※34は、法律でこれを定める。
③児童(じどう)※35は、これを酷使(こくし)※36してはならない。』
第28条 『勤労者の団結(だんけつ)※37する権利及び団体交渉(だんたいこうしょう)※38その他の団体行動(だんたいこうどう)※39をする権利は、これを保障する。』

※1健康:心身(しんしん)ともに病気(びょうき)がなくじょうぶなさま。 ※2文化的:文化(ぶんか)を取り入れたようす。 ※3最低限度:これ以下(いか)はないという限界(げんかい)。 ※4生活:世(よ)の中(なか)でくらしをたてること。生きて活動(かつどう)していること。 ※5営む:仕事(しごと)としてそれを行(おこな)う。 ※6権利:一定(いってい)の利益(りえき)を主張(しゅちょう)し、受けることを法律(ほうりつ)が一定(いってい)の資格者(しかくしゃ)に認(みと)めた力。 ※7有する:持っている。 ※8生活部面:(国民の)くらしをいくつかに分けた一つの面(めん)。 ※9社会福祉:社会全体(しゃかいぜんたい)の幸福(こうふく)。とくに、めぐまれない人々の幸福をはかること。 ※10社会保障:国が国民の失業(しつぎょう)・老齢(ろうれい)・死亡(しぼう)・疾病(しっぺい)などの不幸(ふこう)を救済(きゅうさい)し国民の生存(せいぞん)を確保(かくほ)する制度(せいど)。 ※11及び:ならびに。 ※12公衆衛生:社会の組織的(そしきてき)な衛生活動(えいせいかつどう)。健康な社会にするため、疾病の予防(よぼう)・生命(せいめい)の延長(えんちょう)・健康の保持増進(ほじぞうしん)をはかる科学(かがく)と技術(ぎじゅつ)。 ※13向上:程度(ていど)が現在(げんざい)よりもよいほうに向(む)かって進(すす)むこと。⇔低下(ていか) ※14増進:増(ま)し進(すす)めること。 ※15努める:力をつくす。 ※16法律:国会でつくられた決まりごと。 ※17定める:きめる。 ※18能力:学問(がくもん)・仕事(しごと)などをなしうる力や働(はたら)き。 ※19応じる:あてはまる。 ※20教育:社会で生活するための学問・知識(ちしき)・技能(ぎのう)などが身につくよう、教(おし)え育(そだ)てること。 ※21保護:あぶなくないように気をつけて守(まも)ること。 ※22子女:むすこと娘(むすめ)。 ※23普通教育:国民一般(こくみんいっぱん)に必要(ひつよう)とされる教養(きょうよう)を与(あた)える教育。義務教育(ぎむきょういく)としての小・中学校教育および高等学校(こうとうがっこう)の教育。 ※24義務:道徳(どうとく)・法律(ほうりつ)の立場(たちば)から人間が当然(とうぜん)果(は)たさなければならないこと。 ※25負ふ(う):身にうける。背負(せお)う。 ※26義務教育:法律によって、国民がその保護する子女にかならず受けさせなければならない普通教育。わが国では小学校・中学校の9か年。 ※27無償:ただ。無料(むりょう)。 ※28勤労:心身(しんしん)を動(うご)かして熱心(ねっしん)に仕事(しごと)をすること。 ※29賃金:労働(ろうどう)の報酬(ほうしゅう)として支払(しはら)われる金銭(きんせん)。 ※30就業時間:業務(ぎょうむ)・仕事(しごと)についている時間(じかん)。 ※31休息:仕事などをやめて、からだを休(やす)めること。 ※32勤労条件:働(はたら)く上で必要(ひつよう)となる又(また)はされる事柄(ことがら)、もしくは制約(せいやく)となる又はされる事柄。 ※33関する:かかわる。 ※34基準:物事(ものごと)を比(くら)べるときのよりどころになる標準(ひょうじゅん)。 ※35児童:子供。小学生。児童福祉法(じどうふくしほう)では満18歳未満(みまん)の者。 ※36酷使:人や物を耐(た)えられる限度(げんど)をこえるほどひどく使(つか)うこと。 ※37団結:多(おお)くの人が、同じ目的(もくてき)のもとに信頼(しんらい)し合い、しっかりとまとまること。 ※38団体交渉:労働組合(ろうどうくみあい)の代表者(だいひょうしゃ)が労働条件(ろうどうじょうけん)の改善(かいぜん)のために使用者(しようしゃ)と交渉(こうしょう)すること。 ※39団体行動:集(あつ)まって何(なに)かを行(おこな)うこと。

日本国憲法において、国民一人ひとりが幸せに生きてゆく上で、ここが一番大切であると思われる部分であり、また、一番危(あや)うい部分でもあるのだと思う。

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