Tuesday, March 27, 2007

宗教を考える~新興宗教⑤

【真如苑(しんにょえん)】
創始者 伊藤真乗
代表者 伊藤真聰教主
崇拝対象 涅槃像 十一面観世音
沿革(抜粋) (故・伊藤真乗教主は)大正15年4月、徴兵検査に合格し、昭和2年1月、立川飛行5連隊に入隊。翌年の3年12月に除隊すると、月島の石川島飛行機※1にエンジニアとして入社した。7年、同郷人で、しかも親戚の関係にある内田義平、ともよの長女と結婚し、東京・立川の駅前に新居を構えた。二人の結婚は親、兄弟の計らいだったというが、この夫婦に共通していることは、両家に代々伝承される”力”があったことだ。伊藤家には”病筮鈔(びょうせいしょう)”という易の秘法が伝わっており、夫人・友司の内田家には、宝珠院を鼻祖とする”霊能”があったという。伊藤は易の研究生時代に、仲間の紹介で僧侶・浦野法海を知り、同氏の思案で成田山新勝寺と縁を結び、その講中として、立川市南幸町の自宅に「立照閣」という宗教結社の看板を掲げた。結婚して3年後、昭和11年の頃だが、この立照閣が今日の宗教法人・真如苑の原型になっている。昭和13年、教団名を立照閣から「立川不動尊教会」に、さらに戦後、23年1月に教団名を「まこと教団」に、昭和26年6月、まこと教団を「真如苑」と改名した。同年はわが国の宗教法人法が施行された年であり、ために真如苑は翌年の27年に宗教法人の申請を行い、28年になって正式に宗教法人・真如苑の認証を受けている。伊藤教主は二人の子の死を通して「涅槃経(ねはんきょう)」に出会い、この涅槃経の教えが真如苑教学の根本になっている。
特色(抜粋) 真如苑が最近、にわかに脚光を浴びる原因のひとつになったのは、いま映画、TV界に引っぱりだこの売れっ子女優○△□子が、真如苑の信者であるとマスコミで取り上げられてからだ。○△家は家族全員が熱心な信者で、○△自身も、同教団の機関誌に登場し、真如苑信者としての喜びを語っている。真如苑では会員に、入会して「徳」を積み重ね、歓喜の世界に近づくと、霊能力者になれる、と説く。現在、会員たちが行う接心(せっしん)※2には次の4項目がある。相談接心、家族接心。これは会員の事業、家庭、病気などについて、霊能者を通して指導を受けるもの。それに鑑定接心(易学などによる縁談などの鑑定判断)。最後の苑内接心は、これは霊能者のためのもので、霊能の維持向上の行である。
聖地 立川市の真如苑総本部真澄寺
教典 大般涅槃経
日常生活 朝早く起きて、総本部がある立川駅前を清掃したり、献血といった社会運動のかたわら、教団発行のパンフを持ち歩いて布教を行う。また会員の申し込みにより、月々の決まった日に「接心修行」が受けられる。
入信方法(抜粋) 真如苑に入信するとき「入信願い」という葉書をひと回り大きくしたような用紙に、次のような項目を記入する。本人氏名、貴方を導いてくれた方の氏名本籍(国籍)、電話番号、入信動機(結婚、生活、病気、事業等)家の宗派、前の信仰、御先祖欄。 
本部所在地 東京都立川市柴崎町1-2-13 電話042-527-0111

※1石川島飛行機:1924年、今の石川島播磨重工業(7013)の前身である石川島重工業が、更にその前身である東京石川島造船所時代に設立。1955年、商号を立飛株式会社(たちひ-)に変更。
※2接心:禅宗で、僧が禅の教えを示すこと。
(引用文献等:新宗教ガイドブック、ウィキペディア)

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