ひとりごとⅤ⑩
2月26日の日経、『京大 植物の光合成再現 CO2削減に活用~京都大学の研究チームは植物の光合成を人工的に再現し二酸化炭素(CO2)を糖やアルコール類に変える新材料を開発した。乾電池の電極などに使う安価な素材をナノテクノロジー(超微細技術)で改良した。まだ基本的な性能を確認した段階だが、理論的には植物の300倍の効率で地球温暖化の原因となるCO2を減らすことが可能という。=中略=CO2を減らすため光合成を人工的に再現する研究開発は盛ん。これまでにも光のエネルギーを利用してほかの物質に変える素材はいくつか開発されているが、いずれも高価で実用化には向いていない。新材料は1㌔㌘当たり数百円のマンガンがベースで実用性が高い。自動車や発電所などCO2排出源に取り付けやすい小型装置が実現できると見ている。』
さすがは京都大学。しかも、この開発の実用ベースを温暖化の根源とも言うべき自動車や発電に置いている。本来の理想としては、有限であろう鉱物資源を使わない方法なのだろうが、温暖化がこう日に日に迫っている今となっては理想ばかりを追っているわけにもいかない。政治家や官僚をアテにできない現状を踏まえ、良識ある学者さんや地球の未来を見つめる学生さんらに期待したいと思います。もし、学生時代に戻れるなら、私は自然と科学(化学)を学びます。
2月26日の日経、『高レベル放射性廃棄物処分場 海外でも選定は難しく~高レベル放射性廃棄物の最終処分場の立地は、法律に基づき市町村による公募で決める。しかし、風評被害などへの懸念は強く、正式に応募する自治体はこの4年間なかった。政府は2007年度から過去の論文や関連の資料を調べるだけの文献調査段階での交付金を5倍の年間10億円に引き上げる。東洋町が初めて手をあげたのは、引き上げの効き目が現れた形だ。交付金の引き上げは「お金にモノを言わせるやり方」とする高知県知事らの強硬な反発も招いている。=中略=海外でも最終処分場を選定したのはフィンランドと米国だけ。フィンランドは原発に隣接する敷地で処分するが、20年近い時間をかけてようやく地元を説得した。米国は核実験場があったネバダ州の砂漠地帯という合意を得やすい地域だ。ただ、最終処分場の必要性については他の原子力施設とは違い議論の余地がほとんどない。処分できないと、いずれ原発の運転に支障をきたす。2035年ごろに最終処分を始めるには、建設などにかかる時間を考えると、10年ごろまでには処分場のメドをつけなければならない。』
日本は世界でも数少ない被爆国で、放射能の恐ろしさを一番知っているにも拘らず、当時の政府は原子力発電というパンドラの箱を開けてしまった。放射能を除去する方法や放射性廃棄物を完全に処理する方法の確立を待って着手するべきだったのではないだろうか。この最終処分場の問題を今の政府はお得意のカネの力で解決しようとしているようだが、このままだと高知県の東洋町か青森県の六ヶ所村に、なし崩し的に決められてしまうのかもしれない。
「日本沈没まで、あと138日」
Tuesday, March 06, 2007
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