Wednesday, March 21, 2007

ひとりごとⅥ④

首都高齢化 影濃く ── 未来への一票 2007都知事選
「首都決戦」と呼ばれる東京都知事選の告示が22日に迫った。「石原都政の継承か転換か」を最大の争点に白熱した論戦になりそうだ。暮らしの現場は加速化する高齢化、学校教育、直下地震の危機に揺れる防災対策などの問題が山積。全国の目が集まる都政のかじ取りは、近未来を占う羅針盤となりうるのか。

30年前、葛飾区(かつしかく)内に誕生した11階建て2棟の都営団地。都住宅供給公社で派遣社員として働く前田さんは、増え続ける独り暮らしの高齢者対策として、公社が導入した「巡回管理人」だ。

6人のスタッフで葛飾、江戸川区の267団地に住む役2,400人を受け持つ。前田さんは「目が行き届かず、次回の対面を約束して別れたまま、誰にもみとられずに亡くなることもある。切ない」と唇をかむ。

過疎化の進む地方で”先行”していた高齢社会は都市部でも深刻だ。都営団地の約25万世帯(2005年度)のうち、65歳以上の独り暮らしは約5万2千世帯(20.8%)。昨年度の「孤独死」は249人を数えた。団塊世代が老年となる時代を控え、東京の高齢化は、その「厚み」が際立つ。現在、約230万人の65歳以上人口は10年前に比べ約80%増えた。招致活動に乗り出した2度目の「東京五輪」の開催時期と重なる2016年前後には「300万人を超える」という都の推計が出ている。

「東京五輪」会場予定地の一角に位置する東京湾岸の再開発地域。超高層マンションの林立する江東区豊洲などは急激な人口増による学校不足などの問題に直面する。

団塊ジュニア世代が目立つ再開発の若い街も、30年後、必ず訪れる老いは避けられない。
(3月20日 日経新聞)

「日本沈没まで、あと123日」

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