ひとりごとⅤ⑭
今日の日経、「八王子東校長ら履修漏れで処分 都教委~東京都立八王子東高校で昨年10月発覚した必修科目の履修漏れで東京都教育委員会は8日、北沢好一校長を戒告、中村正彦教育長を文書訓告などとする処分を発表した。対象者は学校側5人、教育庁関係者11人の計16人。都教委によると、同校では1996年から2005年度にかけ、必修の倫理の授業の代わりに世界史などを教えていた。これとは別に、都教委は非常勤講師を不適切にに使っていた都立高4校の校長らを戒告や文書訓告の処分にした。」
国家公務員の懲戒処分については、国家公務員法82条が定めています。同条に定められている懲戒処分は、免職、停職、減給、戒告の4種類です。免職は、公務員の職を失わせる処分のことで、懲戒処分によって行われたものを特に懲戒免職といいます。停職は、職員としての身分を保有させながら一定の期間その職務に従事させない処分で(同法83条2項)、停職者は原則としてその期間中給与を受けることができません。減給は文字通り公務員の俸給の支給額を減ずる処分です。最後の戒告は、本人の将来を戒める旨の申し渡しをする処分のことです。ここまでが法律上の処分ですが、実務上はこのほかに訓告、厳重注意などがあります。訓告は公務員部内において監督の地位にある者が、職員の義務違反に対してその責任を確認し、将来を戒めるために行う行為で、法律上の処分である戒告よりも軽い処分とされています。厳重注意は戒告よりもさらに軽い処分といえます。つまり、戒告と訓告は法律上の処分かどうかという点が異なり、訓告と厳重注意はその義務違反の程度が異なるというわけです。
教育に携わる者がこうも公然と決まりごとを破っている。それも現代社会で、その欠如が大きく問われている倫理の教育を疎かにするなんて言語道断ではないだろうか。教育者としての立場であることから停職や減給の処分が妥当なのではないだろうか。今回のことについて、まともに履修させている先生方や履修している学生さんらが大人しくしていることについても、私は不満を覚える。
Friday, March 09, 2007
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