Saturday, May 12, 2007

ひとりごとⅦ⑳

村岡元長官に逆転有罪判決、ヤミ献金事件で・東京高裁
自民党旧橋本派のヤミ献金事件で、日本歯科医師連盟(日歯連)から受領した1億円を収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反(不記載)罪に問われた元官房長官、村岡兼造被告(75)の控訴審判決公判が10日、東京高裁であった。須田賢裁判長は同被告を無罪とした一審・東京地裁判決を破棄し、禁固10月、執行猶予3年(求刑禁固1年)の逆転有罪とした。村岡被告は上告の手続きを取った。1、2審を通じ、検察側が立証の柱とした元同派会計責任者の滝川俊行元事務局長(58)=有罪確定=の証言の信用性が最大の焦点となった。一審判決は「橋本龍太郎元首相(故人)らに累が及ぶのを避けるため虚偽の供述をした可能性が高く、信ぴょう性は低い」と判断し、村岡被告を無罪とした。
しかし、控訴審の田裁判長は「他の誰かをかばい、村岡被告ら派閥幹部に刑事責任を負わせる虚偽の供述をする理由はない」と正反対に評価。全面否認する村岡被告の供述を「信用できない」と退けた。(5月10日19:24 日経ネット)

▲旧橋本派ヤミ献金事件 2001年7月、東京都内の料亭で日本歯科医師連盟の会長(当時)から橋本龍太郎元首相らが派閥あての1億円の小切手を受領。当時の会計責任者は02年3月29日、1億円の収入を除外した収支報告書を総務省に提出した。村岡兼造元官房長官は元首相が入院中だった同年3月13日の派閥幹部会で、1億円の領収書不発行を決め、会計責任者に日歯連側の了承を得るよう指示したとして、政治資金規正法違反罪で04年9月に在宅逮捕された。(5月11日 日経新聞)

村岡 兼造(むらおか かねぞう、1931年8月27日- )氏
秋田県議会議員を経て、1972年の衆議院議員選挙に立候補し、初当選。当初は、小沢一郎側近として知られていたが、1992年の竹下派分裂の際は、反小沢の急先鋒となり、小渕恵三を後継会長に推す。その後は、小渕派幹部として、内閣官房長官、自民党総務会長など要職を歴任したが、次第に同じ派の野中広務との確執を深める
内閣官房長官時代には、純秋田弁による定例会見の内容を記者が聞き取れない故、「今の部分をもう一度お願いします」が定番に。今でも地元では語り草になっている。2003年の自民党総裁選においては、橋本派の会長代理でありながら小泉純一郎支持に回ったために、ライバルの野中に「毒まんじゅうを食らった」と揶揄された。
小選挙区移行後の総選挙では御法川英文とコスタリカ方式を取っており、2003年総選挙では比例区に回る予定であった。しかし選挙前に御法川が死去したことによりコスタリカ方式が解消されたと判断し、小選挙区で出馬する。しかし、御法川側が反発して長男の御法川信英を擁立し、弔い合戦という形になった。村岡は落選し、政界引退に追い込まれた。
□政歴
・1967年 秋田県議会議員選挙で当選。(2期)
・1972年12月10日 衆議院議員総選挙に立候補、初当選。
・1989年6月 郵政大臣に就任(宇野内閣、~1989年8月)
・1990年12月 運輸大臣に就任(海部内閣、~1991年11月)
・1995年9月 自民党国対委員長に就任。
・1997年9月11日 内閣官房長官に就任(橋本改造内閣、~1998年7月)
・1998年7月 自民党幹事長代理に就任
・2000年12月 自民党総務会長に就任
・2001年11月3日 勲一等旭日大綬章を受賞
・2003年11月9日 第43回衆議院議員総選挙に立候補したが、落選。
・2003年11月11日 公職選挙法違反で選挙運動員が逮捕される。
・2004年8月6日 本荘市名誉市民の称号授与。
・2004年9月26日 政治資金規正法違反で在宅起訴された。
・2005年1月17日 政治資金規正法違反の上記刑事被告事件につき禁固1年の求刑を受けた。
・2006年3月30日 同刑事被告事件につき、第一審・東京地裁で無罪の判決を受けた。
・2007年5月10日 同事件被告事件は、第一審の無罪判決を取り消し、東京高等裁判所は禁固10か月・執行猶予3年の逆転判決が言い渡された。
(引用文献:ウィキペディア)

日本国憲法で謳われている司法、行政、立法の「三権分立」が今の日本社会において機能していない恐れが多分にある。何故か政治家が絡む事件は誰か適当な人に罪が擦り付けられ、事件の本丸と思われる者らは罪に問われていないように思える。時代劇の「水戸黄門」を観ていた人ならば、密室(料亭)で金品の受領を交わしていた悪代官と越後屋が悪人だということは直ぐ分かる。この秋田の爺さんがこの事件の本丸だとは誰も思わないのではないか。少なくとも私は思わない。こういう人が報道番組に生出演すれば面白いと思うのは私だけなのだろうか。昨今の視聴率ばかりを重視する各テレビ局の姿勢は、報道機関としての基本的な社会的使命から逸脱しているとも言える。真実の追究とそれを広く国民に対し報道することが本来求められているはずだ。暗黙の了解などは要らぬ。権力に決して動じない報道機関としての存在意義が国民に感じて貰えるよう、真のジャーナリズムを目指すべきである。しかし、権力を得た政治家というのは、本当に醜いモノ。何かの受け売りか知らんが、「美しい日本」とは程遠い。説得力は全く無し。教育や崇高な国家憲法について語るべからず。

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