Wednesday, December 27, 2006

ひとりごとⅢ⑦

今日の日経、『脱談合の行方 採算割れ受注、収益圧迫 中堅・中小に淘汰(とうた)の波~~~「採算が悪くても工場の操業度を維持するために無理をして受注を取りにいっている」と某橋梁(ぼう・きょうりょう)会社社長。「合併・統合しても受注機会は増えず、意味がない。だから苦境になれば業界再編ではなく、淘汰が起こる」と専業メーカー首脳(しゅのう)。中堅・中小に淘汰の波が押し寄せる気配が高まっているのは建設業界も同じ。受注調整で公共工事を振り分けてきた談合システムがなくなれば、公正な入札が実施(じっし)され、競争に敗れた業者は淘汰される。』

○某建設会社の会社組織図を一部抜粋
 営業本部---営業企画部
           土木統括営業部
           建築統括営業部
           法人統括営業部
 技術本部---技術研究所
           土木エンジニアリング
           建築設計部
           構造設計部
           設備部
           機械技術部
 首都圏本部--事業推進室
           プロジェクト推進室
           CSセンター
           コストセンター
           安全環境品質部
           マンション事業部
           リニューアル事業部
           土木事業部
           建築事業部
           グループ事業部
           ○○支店
           △△支店
           □□支店
           ××支店
○建築工程
 基礎・・・転圧、捨てコン、底盤配筋、コンクリート打設、立ち上がり配筋、型枠取り外しなど
 フレーミング・・・土台、一階床・壁、二階床・壁、垂木、野地板など
 断熱・内壁・・・屋根断熱、サッシ、配線、屋根、吹きつけ断熱、ダクト配管、石膏ボードなど
 外装・造作・・・フローリング、軒天井、システムキッチン、ラス、モルタル、階段、タイルなど
 内装・住設・・・塗装、クロス下地、アンテナ、クロス(水道・セコム)、水回り設備、照明など
 仕上げ・・クリーニング、窓格子、検査、チェック、カーテンなど

私は談合だとか入札だとか良く解りません。解ろうともしてません。理由は簡単、面倒だからです。失礼かもしれないが、建設業は一番面倒な業種だと思うのです。「衣・食・住」の「住」の部分であることから、重要な業種の一つであることは間違いないのですが。もし、自分が家を建てるならば、自分の希望も取り入れてくれる設計者と、良い仕事をしてくれる大工さんや建設業者に依頼し、注文住宅にすると思います。そこで一番の問題となるであろう予算については、注文者・設計者・施工者(せこうしゃ)の3者で話し合えば良いと思うのです。おそらく自分の希望通りの家にしたいといった注文者の欲と、「ものづくりへのこだわり」を大事にしている施工者の意地とが予算をめぐって衝突(しょうとつ)することでしょう。そこは設計者の提案などで、両者間の妥協点を見出して貰うしかないと思います。注文者はマンションであれば不動産販売会社、公立学校の校舎であれば自治体。これらも個人の注文住宅と同じように考えれば簡単だと思うのです。地元で今まで良い仕事を積み上げてきた設計者や建設業者に注文者が相談に行く。良いものを安く造れば誰にも文句は言われないと思います。話が反(そ)れるようですが、知っている人が作ったトマトは安心して食べることができる。反対に作る側は顔が知られているものだから、下手なトマトは作れない。それと同じで、「地産地消」が建設業界においてもベストではないかと思います。無論、工事代金は地元に落とされる為、その経済的波及効果も期待できます。

上の建設会社の組織図と建築工程を見て考えてみました。この建築(建設)工程すべてを一つの企業で行えれば良いのではないかと。一つの建築(建設)工事の基礎から仕上げまでの工程の中に幾つもの下請け企業が入れば、その数だけ企業の社長さんをはじめとする経営陣などに高い報酬(給与)を払わなければならなくなり、結果、割高な予算になるか、手抜き工事になるかのどちらかだと思います。つまり、一つの建築(建設)工事に係わる企業は一社、経営陣も一組で、あとは設計者や現場の監督さん、職人さんにその他付随(ふずい)する業務に携(たずさ)わる人。これが良いものを安く造るための一番の方法ではないかと思います。でも、これって小学生でも考えそう(苦笑)今後、建設業界における数の調整は避けて通れません。そこで、大手の建設会社が優良な中小の下請け会社を吸収するか、地元の中小の建設会社と幾つかの中小の下請け会社とが多重合併するなど、先を見越した動きが活発にあっても良いのではないでしょうか。近い将来、淘汰されて生活に困るくらいならと、同業ながらも仕事内容の異なる他企業との間にそういった話し合いの場を設けてみてはいかがでしょう。また、場所が地方であれば、「衣・食・住」の「食」も選択肢の一つでしょう。自給自足に近い生活は食べる分には困らない。

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