Thursday, November 02, 2006

立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
東大生にも蔓延!履修漏れ問題 「ゆとり教育」が国を滅ぼす

自分の学校が特殊なことをやっていたのかとひけ目を感じていたら、今回の事件で、同じことが日本中の高校で広く行われていたということがわかって、安心したという。
しかし、ここで問題なのは、世界史を学ぶ学生がそれだけ少ないという事実のほうである。世界の歴史を何も知らない非常識人を量産、いまや世界全体がスモールワールドになりつつあり、政治にしろ、経済にしろ、カルチャーにしろ、スポーツや芸術にしろ、すべての活動がグローバル化を前提として動いている。すべての現代人が、生活人としても、職業人としても、国際人としての常識を持たないとやっていけないのが現代のリアル・ワールドである。世界地理と世界史のベーシックな知識は、現代人にとって必須の常識である。なぜ世界史が高校社会の科目で必修になっているのかというと、かつて世界史を、日本史や地理とならべて選択必修の科目としておいたところ、世界史を忌避する学生があまりに多かったからなのである。このままにしておくと、日本は今後あらゆる意味で国際社会の中で生きていかなければならないのに、日本人全体が国際社会の常識を欠いた国民になってしまうことを危惧した当時の政治家、学者、官僚などなど有力者が声を大にして、世界史を必修にすべきだと声をあげたからなのである。だが、この事件が明らかにしたことは、世界史を必修にしても、多くの高校生が、世界史の基礎知識を欠如させたまま、大学生になり、そのまま大学を卒業して社会に出てきてしまうという事実なのだ。 日本の平均的大学卒業生は、今後とも、グローバル・スタンダードからいって、世界の歴史を何も知らないレベルの非常識人だということなのだ。問題は、それが世界史の領域だけで起きているのではないということである。

まったく同感である。
このままだと映画のように、日本は沈没する。
美しい国、日本。
生き苦しい国、日本。

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