Thursday, November 09, 2006

ひとりごとⅡ②

まえに、電話機の故障の件で、ある電器メーカーのカスタマーセンターに電話を掛けたことがあった。そのときの担当者は女性で、心地良い話し方をする方で感じは良かった。しかし、その製品についての少し突っ込んだ質問をしてみると、彼女は明確な回答をすることができなかった。これくらいのことについて答えられないのかと思い、また一つ質問した「あなたは正社員さんですか?」と。聞くと彼女は派遣社員だった。確かに、派遣会社でしっかりとした電話応対などの研修を受けて来ているとは思ったが、そこの純然たる社員さんでないだけに、悪く言うとマニュアルに則した機械的なものであると感じ、その企業の看板を背負って仕事をしているというようなものを感じることができなかった。他の業界でも言えることだが、「ものづくり」のメーカー企業は何より消費者を一番に考えないといけない。ごく当たり前のことだ。確かに、この電器メーカーは経営再建中の厳しい時期なのだろうが、リストラや目先の利益だけに目がいってしまい、大切なお客様との接点を軽視しているようでは、お客様を減らすばかりか、その電器メーカーに新たな利益をもたらすかもしれないニーズをも掴み損ねることになるだろう。消費者重視でない、ましてや消費者に迷惑ばかり掛けている企業はいずれ淘汰されるに違いない。きめの細かい、あらゆる面で行き届いてる企業だけが勝ち残る。

さて、正社員と非正社員とでは、どちらがより強く経済への波及効果をもたらすのだろうか。正社員雇用は働く者に生活の安定をもたらし、特に若い人達にとっては結婚や出産、住宅や車の購入などというように、個々に未来予想図を描かせることができ、また、このような安定した雇用条件下においてモノやサービスの需要を継続的に発生させていく。結果として、いま問題となっている晩婚化や少子化、その他さまざまな問題をも改善できるかもしれない。

国としても法人税より個人の所得税や消費税が増えた方が良いのではないか。大企業を中心として業績が上がっている企業が多く出てきているにも拘らず、企業側が固定費を増やすのをためらうのは不況時のリストラの苦労と景気の先行きへの不安のためであろう。学の無い私が考えることだが、新卒だけに偏らない正社員雇用の増加の恩恵として、正社員数やその増加数に準じた利益の内部留保に対する法人税等の軽減措置を考えたらどうだろうか。経済全体を考えれば、1人の高額所得者よりも5人の一般正社員の方が日々の生活の中で幅広く消費してくれるのではないか。

新聞を見ると、海外に輸出している企業の業績が良いようだが、輸出には波があり、しかもその幅も大きい。為替リスクもある。地球全体で考えても、環境問題から今までのような生産の増加だけを考える時代ではない。極限的に言えば、これからは外需に頼らず、内需に重きを置くべきであると思う。国の中で「ヒト・モノ・カネ」を効率良く廻すことが重要であり、その為により均等な所得配分を行うなど、緩やかなれども、この景気をより長く継続させていく必要がある。イノベーション(革新)や目先の高い経済成長よりも、今は京都議定書における温暖化ガス6%削減達成への展望の方が先だ。重要なポストに就く者は、問題から逃げたり、隠蔽(いんぺい)することなく、常に問題意識を持ち、直面する問題を次々と解決していかなければならない。それをできる人が優秀な人であり、それに見合う地位や所得を得る権利を持てるのではないだろうか。

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